大切にしている考え
一人ひとりの診療において、処置内容は似ているようでも、患者さんを取り巻く環境は一人ひとり異なります。例えばお子さんの治療では、両親が共働きでおばあちゃんにお世話をしてもらっている子、3人兄弟の一番下の年の離れた子、国体選抜に選ばれるスポーツ選手の子など...誰一人として同じ環境で育っている子はいません。
だからこそ、歯みがきをしっかりしましょう!という声かけ一つとっても、それぞれの状況を考慮した配慮が必要になってきます。
育つ環境が違うということは、それぞれむし歯、不正歯列のリスクも異なります。言い換えれば誰一人として同じ予防プランはありません。目の前の患者さんのことをしっかりと理解することが大切だと考えています。
歯科医院での仕事は、患者さんとの信頼関係の上でなりたちます。時に患者さんに感謝されることもあるとてもやりがいのある仕事だと思います。当院では、そのような信頼関係をしっかり構築できるよう、早くたくさんの患者さんを見るという方針ではなく、一人ひとりとしっかり向き合えるチェアタイムを確保しています。
当院の患者さんは小児や矯正の患者さんが多く来院されます。赤ちゃんの時から通い、小中高校、大学生、大人になり、自分のお子さんを連れて来ていただくといった、長く通われている患者さんも多い傾向です。
お子さんたちの成長を実感できることも当院でのやりがいの1つだと思います。
「親が子を思い、子が親を思う。家族を思う気持ちに寄り添う医療」とは?
当院は豊田市に矯正歯科・小児歯科を掲げて40年以上。これまでにさまざまな患者さんとそのご家族にご来院いただきました。そして、ご来院いただく皆さんの「家族を思う気持ち」に寄り添ってきました。
例えば
- 泣いて治療ができなかった子どもが、治療できるようになったときの親の喜ぶ気持ち
- 自分が歯で苦労した経験のある母親が、子どもの歯を心配する気持ち
- ひとり親で十分な子育てができず、むし歯を作ってしまった親の自分を責める気持ち
- 障害を持った子どもを新しい歯医者につれていく親の不安な気持ち
これらの家族を思う気持ちに寄り添える歯科医院でありたい。だからこそ、患者さんと接する際は、自分の家族と思って接したい。
大変なこと、難しいことは一緒に取り組みたい。一緒に診療をして、なにか達成できた時には、一緒に喜びを感じたい。それが私たちの喜びです。
どうしてこの理念に行き着いたのか?
患者さん向け
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患者さんと接する際は、自分の家族と思って接する
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レベルの高い予防や治療を提供する
- 予防と治療についてレベルの高いものを求められるため、努力を続ける。
- 選んでくれた患者さんに対して他の医院より良い結果を与える努力をする。
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患者さんやご家族の背景や人柄、生活環境を察した上でその人に合わせた提案をする
- 患者さんやご家族の背景や人柄、生活環境を察した上で、この人には何が最適なのか?を提案できることが患者さんに本当に寄り添っているということ。
- 歯科の常識を患者さん全員に、ただ闇雲に提供するのは当院のスタンスではない。例えば、むし歯リスクの高くない患者さんに、最高の予防をやろう!と提案することや80歳を超えているような⽅に歯を白くすることを提案することは、患者さんに寄り添っているとは⾔えない。その人の背景や人柄、生活環境に合わせた治療・予防をする。
- その人がどうされたら喜んでくれるかを考えて対応する。
- 理論や考えをおしつけない。
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お子さんだけではなく、家族も一緒に診療・予防・指導をする
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患者さんを気遣う
- 足が不自由な患者さんがご来院されたら、会計時にお金を預かり自動精算機に入れてあげたり、受付から一番近い1番のチェアをご案内したりする。
- お母さんが治療に来ている時、お子さんがいる時は暇になってしまうので一緒に遊んであげる。
- 仕事がとても忙しい人には毎週来てくださいとは言わない。その人にとって一番いいタイミングはいつかを考える。
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親が正しい、子が正しいという判断ではなく、親子が歩み寄れる落とし所を一緒に考える
- 親御さんとお子さんには、それぞれの考えや感情がある。
- 虫歯ができると「次の検診まではおやつなし」とお子さんに伝える親御さんがいらっしゃるとします。親御さんは、子供の健康のためにあえて厳しくされています。0か100かで判断したら、間違いかもしれないけど、たしかに親御さんの言うことは半分ぐらい正しいと思う。でも、お子さんの気持ちはどうだろう?
- お子さんはおやつがもらえないことに悲しんだり、厳しいルールに嫌気が指すかもしれない。ただ、親御さんの気持ちもわかる。
- 「それはダメですよ」と言うのは簡単。ただ、それではどちらかが悲しむ、我慢する結果になってしまうかもしれない。お子さんには「お母さんが心配する気持ちも考えてみて」と声掛けをし、お母さんには「気持ちはわかるし、少しだけアプローチを変えてみませんか?」と声掛けすることで、親子が一歩歩み寄れるお手伝いはできると思う。
- 第三者として関わる私たちだからこそ、親子関係の橋渡しができ、それが理念の実現にもつながっていく。
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余裕をもった診療
- 患者さんのご家族を思う気持ちに寄り添うためには、余裕が必要です。
例えば、診療だけで15分程度で終わる患者さんも、しっかりとコミュニケーションを取ることで、時間は長くなります。しかし、その時間は患者さんやご家族を理解する大事な時間です。気になることがないという患者さんも、よくお話をお聴きするとお困り事を持っていることが往々にしてあります。だからこそ、これらの大事な時間を確保するために、「余裕」を持った診療をするためにはどうするか?を考え、実行します。
- 患者さんのご家族を思う気持ちに寄り添うためには、余裕が必要です。
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頼ってきてくれた患者さんには手を差し伸べて、最善を尽くす
- 歯医者が苦手で他の歯医者で治療出来ずに当院を頼って来てくれる方もいる。困って当院を頼ってきてくれた患者さんに対しては、どんな子でも断らずに一緒に治療に取り組んでいく。もちろんできないことも多いが、できないながらもできることがなにかある。
- 他の医院でははみ出てしまうような患者さんの受け入れもできる努力をする。
- 経営的に合わないとしても、その受け皿になるのは当院の責任であり、存在意義です。
スタッフ(一緒に働くメンバー)向け
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自信と誇りをもって働ける職場にする
- 他の医院と比べたときにも、誇りをもって働ける職場にする。
- この地域では、当院が最後の砦であり、小児歯科としての駆け込み寺という自負がある。歯を治療することだけが小児歯科に求められていることではない。私たちは、親子の間に入り、親子が安心して通える場所を目指しています。そして、どのような患者さんも「受け入れる」姿勢で居続けることが、小児歯科医院としての責任です。
- その責任を果たすため、小児歯科診療の知識や技術の研鑽を重ね、質を高めていきます。
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ハッピーサイクルを循環させる
- 患者さん、医院、スタッフの3者間でハッピーサイクルを循環させる。
- 患者さんに寄り添う診療を提供することで、患者さんがハッピーになり、医院が発展する。
- 医院が発展することで、医院がハッピーになり、スタッフへの還元ができる。
- スタッフへの還元ができることで、スタッフがハッピーになり、さらに、患者さんに寄り添う診療ができる。
- このサイクルを循環できるように、全員が工夫し、実践する。
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働き手も家族を大切にできる働き方をする
- どの職種のスタッフも満足して働ける環境づくりをする。理想としては良い待遇で休みも取れる環境を全員で作っていく。
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感謝
- 子どもと接することで自分達が元気をもらっていることに感謝する。
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目指すはスーパーボトムアップ組織
- 医院の運営はすべてのスタッフによって成り立っています。
- 院長、歯科衛生士、歯科受付兼助手、クリーンスタッフ、それぞれの視点から、対等な立場で意見を出しあう・提案しあう組織にする。
- どのような立場、背景、職種の人の意見であってもまずは意見として受け入れる。全体での話し合いの後、最終的な意思決定は、コスト面、経営面を考えて院長・リーダーが決定していく組織とする。
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社会人としてどこでも通用する礼儀作法・教養を身につける
- 歯科医師・歯科衛生士・歯科受付兼助手・クリーンスタッフである前に、一人の人間として、社会人として、どのような立ち振舞ができるのかは、患者さんや一緒に働く同僚からも常に見られています。
- 礼儀作法・教養があれば、どのような場所でも通用する人間になれます。しかし、このようなことは社会人同士では、指摘しづらいことでもあります。 ただ、当の本人が将来的に困らないためにも、伝えるべきことは伝え、医院全体で礼儀作法・教養の質を高め、実践していきます。
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助け合い
- 手が空いているときには医院全体を見渡してフォローする。病院全体で仕事が早く終わるように職種問わず、担当問わず協力し合う。全体がうまく回るためにはどうすると良いか考え、実行する。
協力会社・地域向け
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デンタルIQの向上
- 小児歯科を通して地域の人の口の環境が良い方にシフトしていくお手伝いをする。治療だけでなく、デンタルIQの向上を図り、予防に力を発揮したい。
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お互いに繁栄、発展できる関係をつくる
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多様性・個性
- 大切なことや物はひとそれぞれ違う。
- 仕事だけがすべてではない。家族や自分の時間も大切。